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S.A.L.2024年度イベント「交差点」関係者インタビュー #2

執筆者の写真: S.A.L. 広報局S.A.L. 広報局

【NPO法人​​ThePeaceFront代表 新谷いづみさん】


学生団体S.A.L.2024年度イベント「交差点」関係者インタビュー第二弾。

お話を伺ったのはNPO法人ThePeaceFrontの代表を務める新谷和実(いずみ)さん。同団体は「社会課題解決の量と質を高める」をビジョンに掲げ、海外スタディーツアーの企画やソーシャルコミュニティの運営、SDGsやZ世代に向けた企画を行う企業との協業など、幅広いビジネスに取り組んでいる。新谷さんには、今回のイベントをご協賛という形で支えていただいた。このインタビューでは、団体立ち上げのきっかけやコロナ禍での苦労、そして今後の展望などについて、お話しして頂いた。


NPO法人​​ThePeaceFront代表 新谷いづみさん


Q1. まず新谷さんが社会課題解決を志した経緯と、団体を設立するまでの過程を教えていただけますか。


まず、私が国際協力とか社会課題に関心持ったのが小学生の頃で。これは本当にたまたま隣の席にネパール人の子が転校してきたんですよ。普通の公立学校なんですけど、その子が英語とネパール語しか喋れなかったんですよ。隣の席だったんで、先生に仲良くしてね、みたいな感じで言われてて、わかりました、でもネパールってなんだろう、みたいな(笑)


ネパールについて先生が教えてくれたり、調べてみたりして貧困問題とか教育問題とか食料問題とか、色々知って。そこから関心を持って、地図上で見たらこんなに近い国がちょっとずれただけでこんなに世界が違うんだと、すごい衝撃を受けました。私は寝て食べて遊んで、みたいな楽しい小学校生活を過ごしていたので、なんかもっとできることないのかなってその時からちょっと思っていました。活動は募金するくらいしかできてないんですけど、そういうのをやり始めた1番最初のきっかけはそれでした。


大きな変化があったのは大学に進学してからです。神奈川大学に進学したんですけど、本当に国際色豊かだったんです。国際協力専攻に進学したら周りがみんな海外に行ってるとか、帰国子女ばっかりでした。そこで、海外に行くっていう切り口がようやく見えました。そこで、アメリカのハビタットォーヒューマニティっていう住居建築のボランティア団体の学生支部がたまたまその大学にあって、そこに入りました。まず、全力でなんかやりたいみたいな感じでした。


1年生の夏に、スリランカの渡航する海外ボランティアがあったんですけど、やっぱりボランティアって高いんですよね。3、40万くらいやっぱりかかる。私は親がお金出してくれるわけないので、自分で半年間ひたすらバイトして、渡航っていうのを1年間続けて、スリランカとインドネシアに行きました。ボランティアで80万使ったんですよ!


バイトもたくさんして、授業もいっぱいあって、みたいな感じだったのでついに体調崩して、2週間寝込みました。その2週間のうち3回病院行ったんですけど、インフルエンザでもなくて。最初は辛かったんですけど、なんかもうぼーっとするしかなくて、そんな時に、このままでいいんだっけって思ったんです。めっちゃ真剣にボランティアとかやってきたけど、これって、卒業した後続けられるんだっけ、みたいなところをすごい思って。その時は無理だなと思ったんです。今は2週間ボランティア行くけど、なんかバイトしてる時間の方が長いかも、みたいな。このままじゃダメだなとは思ったんですけど、バイト先の先輩も、サークルの先輩も、大学の教授も、どうしたらそれを仕事にできるかっていうのは誰も知らなかった。これはやってる人に聞くしかないな、と思い立ち、実際に話を聞きに行くことにしました。当時はイベントにNPOの代表とかが登壇したりっていうのがいっぱいあったので、そこに行って捕まえたりしてました。話を聞く中で教えてもらったのがプロジェクト推進スキルっていうところ。自分で企画して、長期的にビジョンを考えて、そこに必要な企画を考えて。しかもそれが仕事ってなるとお金がかかってくるからそこの設計もして。


じゃあどうしたらいいですかってなった時に、すっごい簡単に言えば売り上げを上げることが大事だよ、と。学生だったらお金をもらうか、人を集めるっていうところで、そうすると価値があるものっていうのがちゃんと作れてて、しかもちゃんと伝えられてるっていう証拠になるから、そこが1番わかりやすい実績だねって。


次はそれができるようになるために人を紹介してもらって、弟子入りみたいな感じで勉強しました。講演会とか自分でやって。そういうところでちょっとずつやっていく中で、一個節目として、休学するしないみたいなところありました。自分のスキルとか経験値も足りてなかったんで、休学して大きいプロジェクトやりたいなと。親とも結構揉めたんですけどね。でも最終的には休学して、プロジェクトを作りました。


活動自体は2017年から行っていたんですけど。法人化したのは2018年です。活動内容としては、ソーシャルビジネスキャンプっていう形で事前研修、事後研修含めて約3か月間カンボジアに行って、実際にNPOを運営している方だったり、それこそJICAさんとか、ソーシャルビジネスで起業している方々にお話を伺いに行って、自分のキャリアを具体化していく、みたいなのを、1個のパッケージプログラムとして作っていました。法人化したのは少しぬるっとした経緯で、当時HISさんと一緒にやっていたんですけどその売り上げを私たちにしっかり入金する時に団体に口座なんてなくて。私が代表だったので、最初は私の個人の講座になんか入金しようとしたんですけど、法人と個人で仕組みが少しややこしいから法人作ってくれませんか、みたいな感じで現在の形になりました。



Q2. なるほど、ではそんな新谷さんの中で、挫折はあったのでしょうか?


やっぱりコロナ禍ですかね。大学を卒業した後もできるところまでやってみようと思って、今の団体に残って活動していたんです。で、2020年にコロナが到来して。当時はスタディーツアーがメインの活動で、イベントもリアルでやってたので、一旦全ての活動を休止しました。私も一度就職してます。やばかった。もうやばかった。何もできなかったから、当時は。


ただ、良い変化もありました。すっごいリアルな話をすると、当時スタディツアーって自転車操業的な感じだったんですよ。イベントを毎回やって、それで、食い繋いでるみたいな感じのモデルだったので、これ長く続かないなみたいなのは数年やって思ってたところはあって。 コロナが来てくれたおかげで、一度改めてビジョンや事業モデルっていうのを考え直したりしました。いい転機には、個人的にはなったなとは思ってます。


Q3. 現在、Peace Frontさんでは学生の就職活動支援を行ってらっしゃいますが、そこに対してはどんな思いを抱いてらっしゃいますか?


主になんとなく関心があるけど、でもどうしようかな、本当にこれでいいのかな。みたいなところを悩んでいる子に向けて、じゃあまず 現地行ってみたら?と後押しをするプロジェクトをしています。やっぱり。興味を持ってくれている子たちも、 結局やってみないとわかんないから。


やりたかったらそのままやればいいし、やりたくなかったら違う道を探せばいいだけじゃないですか。けど、やってみないと進まない。海外渡航は時間もお金もかかるのでハードル高くて、踏ん切りがつかないまま就活の時期になって、とりあえず大企業でいいかな、となってしまうのは勿体無い。納得のいかないキャリア選択は本当に勿体無いので、そこを 解決するための サポートをどんどんしていきたいですね。


Q4. 最後に、私たちのような、社会問題に向き合いたいと思っている学生に伝えたいことはありますか。


正直、すごく辛い時期は何回もありました。それは私じゃなくて、他の人も絶対そう。周りとも意見擦り合わなくて大変だったし、やりたいことわからない中進まないといけないのもやっぱり辛いし、大袈裟ではなく毎日泣きながら、本当に病みかけながらやってた時期もありました。でも、それは後から見れば絶対に財産になります。一人一人、辛いことはあると思うけど、むしろそれがない人生なんて面白くない。だから、その壁を楽しみながら乗り越えてくってことを、みなさんとできたらいいなあって思ってます!



\\フルインタビューはSALラジオにて公開中//






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