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第二章 苦難を乗り越えたルワンダでの活動|ルワンダ「KISEKI」の女将 山田美緒さん

  • 執筆者の写真: HearTo
    HearTo
  • 8月14日
  • 読了時間: 3分

更新日:8月18日

今回は、ルワンダでの活動とコロナ前後の取り組みの変化について伺っていきます。


笑顔で写真に写る山田美緒さん

次にルワンダでの活動について伺いたいと思います。


見知らぬ地で活動を始めるのは大変だったと思います。

どのように信頼を勝ち取っていったのでしょうか。


ーーはじめは日本人であり、女性でもあるということで舐められていました。また、「あいつは支援の様子を写真に撮ってそれでお金儲けしている」という様な噂話が広まったこともありました。それでもひたむきに活動を続けたことで信頼を勝ち取れたのではないかと思っています。


どのような想いで活動をされているのでしょうか。


ーー元々高級住宅街で、日本食レストランを運営していたのですが、そこに来るお客さんはもちろんお金のある方ばかりで、たくさんの食べ残しを廃棄していました。一方、レストランで雇っていたスタッフには、近くのスラムに住むシングルマザーもいて、地域内の分配の格差を感じました。

また、シングルマザーのスタッフに冗談で「KISEKIで働きたい人全員連れてきてよ」と言ったところ、翌日に50人近くのシングルマザーが押し寄せてきました。「こんなにも困っている人がいるなら、彼女たちを助けたい。彼女たちの生活をより良くしたい。」という気持ちで活動をしています。


現在KISEKIで行っているボランティアプログラムとはどう言ったものなのでしょうか。


ーー日本人向けボランティアプログラムを主催しています。だいたい2つのタイプに分けられて、観光&ちょっとした職場体験を希望する人と、長期滞在をした上で、「ナプキンの普及を進めたい」「英語を教えたい」「教育の状況を変えたい」などの想いを持っていて、それらの想いが実行できる現場を私が提供している人の半々くらいできてくれています。彼らの想いが、ルワンダ人のスタッフにも影響を与えて、彼女たちも教育の現場で同じことを実行したりしているのがおもしろいところです。日本人とルワンダ人双方がいい影響を与え合っています。


コロナ禍による渡航制限でボランティアプログラムが継続できなくなったことがあると伺いました。

その時どのようにシングルマザーたちの支援を継続していったのでしょうか。


ーーコロナ禍により、ボランティアプログラムの予約が全てキャンセルになってしまった時は流石に焦りました。しかも、コロナが中国発祥であることから、アジア人である私の元には来たくないと言うスタッフもいて、、、

ですが、従業員たちが職を失ってしまわないように、まず彼女らに給料は払い続けることを約束しました。しかし、その後もできることは日に日になくなっていきます。

そんな中、エストニアで起業している友達が日本とルワンダをzoomで繋ぐ、オンラインベビーシッターを提案してくれました。彼の手伝いもあり、その日の夜にはHPの作成も終わりました。また、全国紙に載ったこともあり、60人もの人が月3000円の契約を結んでくれたことで、収入が保証され、貯金を切り崩すことも必要なくなり、コロナ禍の収束時に多くの人を迎え入れることができるように準備することができました。


コロナ禍による危機を乗り越えた山田さん。持ち前の実行力であっという間に新しい事業を始めてしまったという姿に圧倒された。次回は、そんな山田さんの『芯』に迫る。

【インタビュイー:山田美緒さん】

大阪外国語大学在学中に、自転車でアフリカ大陸5,000kmを日本人女性初単独縦断。

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