「女性は家事をするもので、男性は外で仕事をするもの」、「ご飯は男性が奢るもの」、「女性は文化系が得意で男性は理科系が得意」、「女性は感情的で男性は論理的」。
言葉の性別に関するステレオタイプに違和感を感じることってあるよね。でも、そもそも「性別」ってなんだろう。
「生物学的な性」ってよく言うけど、それって何を指すんだろう。
実は、生物学的に言ったら、人間は必ずしも女性/男性に分けられないのかも。
男性はXY、女性がXXとはいうけれど、実は染色体はXXXやXXYなど、他にもたくさんあるみたい。
XXXは”トリプルX症候群”と言って、その名の通り「病気」として扱われているけれど、明らかな身体異常が起こることは稀なんだって。
このような染色体を「例外」とすることは簡単だけれど、慎重に考えてみる価値はありそう。
「じゃあ性別は『身体的な特徴』で分ければいいんじゃない?」って考えたくなるけど.....ちょっと待って!
これも必ずしも分けられないこともありそうなんだよね。
「性分化疾患」を持つ人は、いわゆる「男性的な特徴」と「女性的な特徴」の両方を持っていることも。もちろんこれも「疾患」と呼ばれているけれど、手術でどちらかの性別の特徴のものにした後、性自認と一致せずに揉めてしまうということもあるんだそう。
そうは言っても、男女で分けるシーンってたくさんあるよね。例えば、公衆トイレ。
実際、いわゆる「女性」と思われる見た目の人は「女子トイレ」に入る人が多いだろうし、「男性」と思われる見た目の人は「男子トイレ」に入る人が多いと思う。
「女性」の中には、「女子トイレ」に「男性」が入ってくると安全面に不安があるという話はよく問題になるよね。
でも、この当たり前も徐々に崩れてきているみたい。
渋谷駅には車椅子用のトイレとは別に、様々な性自認の人が利用できるトイレもあったり、男性=青、女性=赤という従来の固定的な色彩イメージもなくされているんです。
でもこの標識は、女性=スカートっていう表現はあるけど、最近は男性用スカートも流行ってきているみたい。
スコットランドにも“キルト”っていう民族衣装で、スカートみたいなチェック柄の巻物があって、スカートは見た目的にもいわゆる「男性」が履いてもおしゃれかも。
他にもアメリカのニューヨークでは男女兼用のトイレの導入が進んでたり、スウェーデンのトイレは国民性もあってか、そもそも共用のトイレが多かったり。
こういったトイレは「オールジェンダートイレ」とか「ジェンダーニュートラルトイレ」と言うみたい。
メリットだけではないけれど、こういう事例も日本にとって参考になるんじゃないかな。
ところで、『いわゆる「女性/男性」』というのはいわゆる社会的な性(ジェンダー)のこと。
LGBTQ+という言葉は広まってきているけれど、世の中には様々な性別があって個々人が色々な個性を持っているはずなのに、「男性らしさ」「女性らしさ」が求められることってあるよね。
なぜいわゆる「女の子」はリカちゃん人形を欲しがって、いわゆる「男の子」は戦隊モノやパトカーに食いつきがちなんだろう。
このように「女性」「男性」によって傾向が違うのは社会的、文化的に作られたもの、と考えるのがジェンダーの考え方なんだ。
男性は力強いのが良くて、女性はか弱いのがいい。
女性の価値は料理ができることで、男性は運動できること。
女性は家で家事、男性は外で仕事。
女性はキャリアを捨て、男性は育休が取れない。
本当にそうなのかな。
自分は自分らしく生きればいい。
他人は他人らしく生きればいい。
カテゴリーに縛られず、個々人を尊重して、自由に生きる。
そういう個人のあり方が、大切なのかも。
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